The Last of Us Part 2

イスラエルとパレスチナと『The Last of Us Part II』。──現実における“暴力の連鎖”

宮本茂の幼少期のボーイスカウトでの経験がゼルダの伝説を、田尻智の少年時代の昆虫採集がポケモンを、鍵っ子だった小島秀夫のハリウッド映画や冒険小説への憧れがメタルギアを生み出したように、ビデオゲームの遊びはクリエイターの原体験と密接に結びつい…

「アンチャーテッドとラストオブアスは同じ世界が舞台」はデマ。公式設定ではなく一部のファンの仮説にすぎない

結論から言うとこれは公式設定でもなんでもなく、一部のファンの間で囁かれている単なる仮説にすぎない。アンチャーテッド3のパブも単なるイースターエッグにすぎず、両作品の設定上の繋がりを示すものではない。公式設定でアンチャーテッドとラストオブアス…

「Anita Sarkeesianというフェミニストのせいでラスアス2のストーリーが開発中に変更された」は根拠のないデマ

「フェミニストのせいでラスアス2のストーリーが開発中に変更された」は根拠のないデマである。まずニール・ドラックマンの「ストーリーが大幅改善した」という発言は2014年のものであり、Anita Sarkeesianはそもそもラストオブアスの開発には関わっていない…

ラスアス2日本語版の表現規制の何が問題なのか?──『The Last of Us Part II』の作り込みと暴力と表現規制の話

ラスアス2の作り込みがすごい。 Twitterで話題になったロープの挙動に始まり、フィールドの植物や水の流れに侵食されて陥没するアスファルトの表現、キャラクターの豊かなアニメーション、表情や額に浮かび上がる血管、キスシーンで変形する鼻など、ひとつひ…

前作ファンを自称しながらラスアス2にポリコレ云々と批判をするのは馬鹿がバレるのでやめたほうが良い。

そもそもラスト・オブ・アスは1作目の時点でジェンダーや性的多様性を重んじている作品だ。クリエイティブディレクターでライターのニール・ドラックマンは登場人物のひとりであるビルを同性愛者として脚本を書いているし、演者のウィリアム・アール・ブラウ…